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良く言われる「失われた30年」という表現がある。
1990年初頭からのバブル崩壊後以降の日本経済のありさまを表現するものであるが、イメージ的には、平成の時代と時間軸は合致する。そして今は、この失われた30年が、失われた40年になるのではないか?との意見すら囁かれている。
この失われた30年という言い方は、当初は私はその意味を正確に把握することができなかった。これは私が1988年から中国での業務がスタートした時期と重なり、日本国以内での社会現象を日常的に、かつリアルタイムに把握することが出来なかったことも関係しているのではないかと思う。
ただ、今はなるほどと思う場面に出会うのである。
2020年1月から図らずもコロナの影響で、中国に出張できず日本国内でそれぞれの企業様の現場改善・経営改善を実施している。
このような業務の中で、相当数の中小企業様ではこの失われた時間の後遺症を見ることができる。
これは金融資産が減少したとか、経済全体のサイズが縮小したという結果系の現象ではなく、原因系の要因にぶち当たるのである。
あまりに勉強をしていない事実。
それは日本の学校教育のように偏差の高低だけでその勉強の成果を測定されるような学習・勉強ではなく、まさに答えのない問題にどうやって取り組んでゆくか?という課題に対してその解決方法を考える機会を失った。このような表現がピッタリとくる。
多くの日本の現場では、その現場が最も活力が溢れていた時期のありさまがそのまま、あたかもシベリアの凍土の中に眠るマンモスの化石のように存在しているイメージを受けるのである。
ただ時代は少しづつ変化している。この変化を的確に捉えて飛躍の機会としたいものだ。
本日の写真は自宅の庭に咲いているキンモクセイ(金木犀)の花。良い香りがする。